2013年10月アーカイブ

雲と光

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今日の午後、オフィスの窓から撮った空。

厚い雲に覆われた太陽の光が、八方に広がっていて、とても綺麗でした。

憂鬱だった雨季も、そろそろ終わりそう。

最近、ベトナムに進出してくる日系企業が増えているようです。ベトナムに限らず、カンボジアやミャンマーなどの労働賃金が安い国への進出が増えています。

外国への進出支援を専門とするコンサルタント会社は、そのような企業に対して、ベトナムの良いところばかりを説明し、悪い面やデメリットになるようなことは、全然伝えていないようなのです。

例えば、、、

(1) 最低賃金の急な変更
最低賃金は、ベトナム政府により都市や地方ごとに定められています。
だけどね、急に決まって、急に施行されるのです。

「来月から、最低賃金を17%アップします!」とか。

数百人の作業者がいる大手工場なんかは、それだけで、人件費の資金繰りが大幅に狂ってしまいます。
500人とか1,000人とか労働者がいる工場で、いきなり最低賃金が17%アップとかするんですよ!
資金繰りも、予算管理もあったもんじゃないのです。

(2) 旧正月休み
ベトナムの正月休みといえば、「旧正月」です。毎年変動しますが、1月下旬から2月上旬頃に旧正月があります。
だけどね、休み明けに労働者が会社に戻って来ないんです。

旧正月休みのため、地元に帰省した作業者の2割前後が、そのまま会社に戻って来ないようです。
ですから、多くの工場は、勝手に辞めてしまうことを想定して、余分に人を雇っておかなくてはなりません。
100人くらいで丁度良い工場だとしたら、120人くらい確保しておかないといけません。
工場によっては、旧正月ボーナス(日本でいう、冬のボーナス)を、旧正月前に半分、休み明けに残りの半分を支給・・・といった具合に、労働者が会社に戻ってくるように工夫している会社もあります。

いきなり、2割の作業者が減ったら、生産計画に大きな影響がありますからね。工場にとっては死活問題です。


中国ほどリスクは多くないかもしれませんが、コンサルタント会社から良い話しか聞いていない会社は、こちらで事業開始してから、痛い目に会います。
まあ、コンサルタントや仲介業者の話を鵜呑みにしないで、現地に進出している日経企業を訪問して、意見交換するのが最も良いのでは・・・と感じます。


どうして、このようなことを書いたかというと、まだ進出して1年も経たない工場なのに、その工場の日本人代表者が3人も変わった会社があるからです。また、その会社はベトナム人労働者の入れ替わりも非常に激しいです。
その会社のダメなところは、すべて「日本式」でやろうとするところです。
ベトナム人を雇用するのですから、日本の考え方・やり方ばかりを押し付けると、労働者には不満が募り、誰も残らなくなります。
しかしながら、その会社は未だに、労働者がすぐ大量に辞めてしまう原因に気付いていないのです。


なんか、長くなってしまいましたね。これから進出してくる会社の人が、このブログを見るかどうかわかりませんが、まあ、参考になれば。。。

事故の対応

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今日、道端のカフェでコーヒーを飲んでいる時、タクシーが車椅子の老人にぶつかるところを目撃した。

タクシーの運転手は車を止め、すぐに車椅子のところに駆け寄ると思ったら、自分の車の傷を確認してた。
結局、車椅子の老人はそのままで、運転手は、その老人を睨みながら車に乗り込み、すぐに走り去ってしまいました。

しかも、現場はカフェの前で、人が多くいたにもかかわらず、誰一人として車椅子の老人に駆け寄ったり、声を掛けたりする人はいなかった。

日本では踏切内に残された老人を助けるために、命を落とした女性のニュースが報道されているが、ベトナムでそのようなことは絶対にありえない。

最近、ベトナム進出企業特集みたいな番組が日本で放送されているらしいが、これから進出する企業の皆さんは、日本とのギャップを覚悟しておいたほうが良いでしょう。
所詮、テレビは「良いところ」しか放送しないですし。

老人に駆け寄らなかった人たちの中には、もちろん私も含まれている。
「郷に入っては郷に従え」というが、何も行動を起こせなかった自分に対し、やるせない気持ちでいっぱいになった。

もし、現場が日本だったら、私は助けただろうか?すぐに駆け寄っただろうか?しばし自問自答してみたが、答えは出ていない。情けない。。。

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